相続開始年の贈与について相続時精算課税を適用

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相続人

相続時精算課税制度を適用する前提で生前贈与を受けていたのですが、贈与税の申告期限前に相続が開始してしまいました。

さつき相続

相続税申告書を提出される場合は注意が必要ですね。

目次

相続時精算課税制度とは

まず、相続時精算課税制度とは何かについては以下の記事をご参照ください。

相続開始の前年における贈与

1月~12月の間に贈与を受けた場合で、翌年の3月15日までにその贈与者に係る相続が発生した場合、相続時精算課税制度を適用した贈与税の申告を行うかを検討します。

このケースでは翌年の3月15日までに判断しないといけないので、時間的余裕がないことに留意が必要です。

相続時精算課税制度を適用した贈与については年間110万円の基礎控除が認められており、この基礎控除部分については生前贈与加算の対象外とされており相続税がかかりません。

相続時精算課税制度の適用を受けるためには、翌年の3月15日までに相続時精算課税選択届出書と贈与税申告書(贈与額が110万円を超えている場合。超えていなければ相続時精算課税選択届出書のみも可)を受贈者の所轄税務署へ提出します。

相続開始年における贈与

相続が開始した年度に贈与を受けていた場合は、翌年3月15日の贈与税の申告期限か、相続税の申告期限(被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内)のどちらか早い日までに相続時精算課税選択届出書を贈与者の所轄税務署へ提出します。

相続開始年かそれ以前かにより、相続時精算課税選択届出書の提出先が異なりますのでご注意ください。

相続税法施行令第5条

(相続時精算課税選択届出書の提出)
第五条 法第二十一条の九第二項の規定による同項に規定する届出書(以下「相続時精算課税選択届出書」という。)の提出は、同条第一項の贈与をした者ごとに、納税地の所轄税務署長にしなければならない。この場合において、法第二十八条第一項の規定による申告書を提出するときは、相続時精算課税選択届出書の提出は、当該申告書に添付してしなければならない。

3 贈与をした者が年の中途において死亡した場合には、相続時精算課税選択届出書の提出は、第一項の規定にかかわらず、当該贈与をした者の死亡に係る相続税の納税地の所轄税務署長にしなければならない。
→相続税申告書の提出先と一致

また、相続開始年の贈与については贈与税の申告書は提出不要です。

相続開始年の贈与について相続時精算課税制度の適用を受ける場合で、贈与税の申告期限よりも相続税の申告期限のほうが早い場合は、相続税申告書に相続時精算課税選択届出書を添付することになります。

相続税法施行令第5条

4 前項に規定する場合において、同項の贈与に係る法第二十八条第一項の規定による申告書の提出期限までに当該贈与をした者の死亡に係る法第二十七条第一項の規定による申告書の提出期限(以下この項において「相続税の申告期限」という。)が到来するときは、相続時精算課税選択届出書の提出は、当該相続税の申告期限までにしなければならない。この場合において、当該贈与をした者の死亡に係る同条第一項の規定による申告書を提出するときは、相続時精算課税選択届出書の提出は、当該申告書に添付してしなければならない。

まとめ

相続時精算課税選択届出書は相続開始後であっても提出でき、また基礎控除110万円については生前贈与加算の対象外となります。

株式会社日税連保険サービスの税理士職業賠償責任保険事故事例(2025年7月1日~2026年6月30日)の相続税(No.19)にも記載されている論点であるため、忘れずに検討する必要があると考えられます。

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